質問者:
その他
ホビット
登録番号6046
登録日:2024-11-03
登録番号みんなのひろば
オシロイバナの細胞質遺伝 (非メンデル性遺伝)について
2060 オシロイバナの色素について
登録番号2681 オシロイバナの咲き分けについて
を読ませていただき大変吃驚致しました。
従来、オシロイバナの花の色は、細胞質遺伝 (非メンデル性遺伝)と聞いていたからです。
これは間違いなのでしょうか?
それとも、上記コメントは細胞質遺伝のメカニズムを説明するものなのでしょうか?
https://saigot.sakura.ne.jp/iden/8-1.htm
登録番号2681 オシロイバナの咲き分けについて
を読ませていただき大変吃驚致しました。
従来、オシロイバナの花の色は、細胞質遺伝 (非メンデル性遺伝)と聞いていたからです。
これは間違いなのでしょうか?
それとも、上記コメントは細胞質遺伝のメカニズムを説明するものなのでしょうか?
https://saigot.sakura.ne.jp/iden/8-1.htm
ホビット様
こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「オシロイバナの細胞質遺伝(非メンデル性遺伝)について」にお答えします。
本Q&Aコーナーの登録番号2060, 2681は細胞質遺伝に関するものではありません。オシロイバナの花色をもたらす色素はベタレインで、ベタレイン合成にかかわる遺伝子は細胞核に存在する遺伝子であり、花色変化は細胞質遺伝によるものではありません。細胞核中のベタレイン合成にかかわる遺伝子にトランスポゾンが入り込んだり抜けたりすることで遺伝子の働きが阻害されたり復帰したりして、ベタレインが合成されなかったり合成されたりして、花色が変化します。
一方、オシロイバナでは本来は緑色である茎葉が白く変化するものがあり、こちらが細胞質遺伝です。細胞質に存在する葉緑体は核とは独立の遺伝子を持っており、緑色を表す色素である葉緑素の合成は葉緑体遺伝子に支配されています。この遺伝子に突然変異が生じて機能しなくなると、その変異が生じた部分では葉緑素が合成されないために白い組織になります。細胞質遺伝の例としてオシロイバナが取り上げられるのは、このような葉の斑入りに関してです。
こんにちは。日本植物生理学会の植物Q&Aコーナーに寄せられたあなたのご質問「オシロイバナの細胞質遺伝(非メンデル性遺伝)について」にお答えします。
本Q&Aコーナーの登録番号2060, 2681は細胞質遺伝に関するものではありません。オシロイバナの花色をもたらす色素はベタレインで、ベタレイン合成にかかわる遺伝子は細胞核に存在する遺伝子であり、花色変化は細胞質遺伝によるものではありません。細胞核中のベタレイン合成にかかわる遺伝子にトランスポゾンが入り込んだり抜けたりすることで遺伝子の働きが阻害されたり復帰したりして、ベタレインが合成されなかったり合成されたりして、花色が変化します。
一方、オシロイバナでは本来は緑色である茎葉が白く変化するものがあり、こちらが細胞質遺伝です。細胞質に存在する葉緑体は核とは独立の遺伝子を持っており、緑色を表す色素である葉緑素の合成は葉緑体遺伝子に支配されています。この遺伝子に突然変異が生じて機能しなくなると、その変異が生じた部分では葉緑素が合成されないために白い組織になります。細胞質遺伝の例としてオシロイバナが取り上げられるのは、このような葉の斑入りに関してです。
竹能 清俊(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2024-11-17