質問者:
その他
さとる
登録番号6285
登録日:2025-11-25
サボテンをいくつか育てています。サボテンの棘は葉が変形したものだそうですが、それなら普通の植物の葉が落葉するように、棘も落葉するのでしょうか。植木鉢で10年以上育てていますが、鉢の中に棘は落ちていないようです。みんなのひろば
サボテンの棘について
さとる 様
日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&Aに質問をお寄せくださり有難うございます。
一般のサボテンの棘の成長は、基部の細胞が分裂伸長し先端を押し出す様式です。棘の成熟とともに先端の細胞から死にます。伸長中の棘は手で容易に引き抜くことができますが、成熟すると引き抜くことが困難になるようです。これは、棘の基部の細胞もリグニン化・肥厚化して茎の細胞と結束するためのようです。したがって、一般の葉のように大部分が生きた細胞により成立しており落葉時には離層が形成される、という様式とは異なるようです。
しかし、ウチワサボテンの仲間は、芒刺(ぼうし、glochid)と呼ばれる短い離脱性のトゲをもっています。これも他の一般のサボテンの棘と同様に発生しますが、基部がしっかり茎の細胞と結束していないために離脱するようです。また、Cylidropuntia bigeloviiにおいては、棘が動物にささると、棘の基部とつながった茎の部分の生きた組織ごと運ばれ、やがて地に落ちた茎の組織から植物体が再生するそうです。したがって、「普通の葉のように離層による落葉はしないが、植物体から離脱することはある」と言えます。
この回答は、登録番号5727にも紹介されている中部大学の堀部貴紀先生の「解説」の抜き書きです。
堀部貴紀(2020)サボテンのトゲについての解説(形態と機能). 中部大学・生物機能開発研究所紀要 21:50-63.
「サボテンのトゲについての解説(形態と機能)」で検索するとPDFファイルに行きつきますので、どなたでもダウンロードできます。タイトルの通り「形態と機能」が詳しく解説してあります。サボテンの葉と棘について、棘の発生について、棘についた水滴の吸水についてなど興味深い話題を、多くの写真や図とともに楽しめますので、ご覧ください。
日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&Aに質問をお寄せくださり有難うございます。
一般のサボテンの棘の成長は、基部の細胞が分裂伸長し先端を押し出す様式です。棘の成熟とともに先端の細胞から死にます。伸長中の棘は手で容易に引き抜くことができますが、成熟すると引き抜くことが困難になるようです。これは、棘の基部の細胞もリグニン化・肥厚化して茎の細胞と結束するためのようです。したがって、一般の葉のように大部分が生きた細胞により成立しており落葉時には離層が形成される、という様式とは異なるようです。
しかし、ウチワサボテンの仲間は、芒刺(ぼうし、glochid)と呼ばれる短い離脱性のトゲをもっています。これも他の一般のサボテンの棘と同様に発生しますが、基部がしっかり茎の細胞と結束していないために離脱するようです。また、Cylidropuntia bigeloviiにおいては、棘が動物にささると、棘の基部とつながった茎の部分の生きた組織ごと運ばれ、やがて地に落ちた茎の組織から植物体が再生するそうです。したがって、「普通の葉のように離層による落葉はしないが、植物体から離脱することはある」と言えます。
この回答は、登録番号5727にも紹介されている中部大学の堀部貴紀先生の「解説」の抜き書きです。
堀部貴紀(2020)サボテンのトゲについての解説(形態と機能). 中部大学・生物機能開発研究所紀要 21:50-63.
「サボテンのトゲについての解説(形態と機能)」で検索するとPDFファイルに行きつきますので、どなたでもダウンロードできます。タイトルの通り「形態と機能」が詳しく解説してあります。サボテンの葉と棘について、棘の発生について、棘についた水滴の吸水についてなど興味深い話題を、多くの写真や図とともに楽しめますので、ご覧ください。
寺島 一郎(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2025-12-29
