一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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世界一大きいタマネギ!

質問者:   その他   市川理絵
登録番号0063   登録日:2004-05-12
タイトルどうりです!!

学校の授業で、タマネギの細胞を見たのですが、

レポートを書く事になって『タマネギってどこまで大きくなるんだろう?』と、疑問に思いました。

温度と湿度の管理をしっかりし、日光の調整などをしっかりしたらどこまで大きくなるんでしょうか?

もしくは、今までで一番大きく育ったタマネギってどれくらいなんですか?
市川 理絵さん

 植物生理学会のホームページをお訪ねいただき有り難うございます。お尋ねのタマネギのタマの大きさがどこまで大きくなるかについては、申し訳ありませんが、植物生理学会の関係者ではすぐには分かりかねました。恐らく大学の農学部の園芸学や作物学の先生にお尋ねいただいた方が良いように思います。
 ただ、植物の成長の仕組みを研究されている先生方はいらっしゃいますので、そのお一人の柴岡弘郎先生(大阪大学名誉教授)から以下の回答をいただきました。ご参考になれば幸いです。

 タマネギのタマの大きさを決めているのは、鱗茎(タマ)形成が長日条件(一日の内、光があたっている時間が、ある一定時間より長い場合)で誘導されることと、タマの大きさがタマ形成開始時の葉の数に依存していることくらいかと思います。日長が十分長くならないとタマ形成を開始しない、いわゆる晩生品種では、タマ形成開始までの生育期間が長いので、葉の数も多くなり、大きなタマを作りますが、日長が十分長くならなくてもタマ形成を開始する、いわゆる早生品種では、タマ形成までの生育期間が短いので、葉の数が少ないうちにタマ形成を開始することになるので、タマはあまり大きくないことになります。実験的には短日の期間を長くすることにより、タマ形成開始時の葉の数を多くし、大きなタマを作らせることができるそうです。

 柴岡 弘郎(大阪大学)
広報委員長、神戸大学
三村 徹郎
回答日:2006-10-23
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