質問者:
その他
豊田 瞳
登録番号0665
登録日:2006-05-13
6年生の担任をしています。でんぷんを調べる
理科「植物の葉と日光」の単元で、発展学習として、いろいろな植物のでんぷんを調べてみたいと考えています。
一つは、学校にあるほかの植物の葉を調べる。
→アサガオ、シソ、ヨモギなどがよいと聞きました。
実験に適している葉・結果がわかりづらい葉などありましたら教えて下さい。
もう一つは、他の野菜を調べる。
→カボチャ・サツマイモなどを考えていますが、
実験に適している野菜・適さない野菜がありましたら教えて下さい。
教科書ではじゃがいもの葉のでんぷんを調べる方法として
①お湯で葉をやわらかくし、水で洗ってヨウ素液につける。
②お湯で葉をやわらかくし、ろ紙にはさんでたたきヨウ素液につける。
③アルコールにつけて葉の色をぬき、ヨウ素液につける。
④ミキサーで細かくしてろ過し、でんぷんを取り出してヨウ素液をたらす。
の4つが挙げられていました。
ジャガイモの葉では、4つの方法すべて試させ、発展学習では一番わかりやすい方法で行いたいのですが、どの方法がよいでしょうか?
他の方の投稿への回答を見ると、③が適当かと考えています。
先生の回答をもとに予備実験を行い、再度検討していこうと思っています。
一度にたくさん質問し恐縮ですが、よろしくお願い致します。
豊田 瞳 様
みんなの広場へ下記の質問をお寄せ下さり有難うございました。
[回答]
最初に、こちらから問いかけをさせて頂きます。いろいろな植物について調べる目的は、(A)どんな植物の葉にもデンプンが蓄積していること示すことですか、それとも、(B)デンプンを蓄積する植物と蓄積しない植物があることを示すことでしょうか。言うまでもなく、自然の実態は(B)で、いわゆる「デンプン葉」と「糖葉」が区別されるわけですね。私の考えでは、小学校の段階で取り扱うのは、次の(1)-(3)程度になるのかと思います。(1)葉にデンプンが蓄積すること、(2)蓄積のためには光が当たる必要があること、(3)蓄積するのは緑の部分であること。もし、そうであるとしたら、デンプンを蓄積しやすい植物を選ぶことが必要になりますね。
実験書によると、アサガオ、インゲンマメ、シソ、ゼラニウム、ジャガイモ、ヒマワリ、クズ、コリウス、パイナップルミント(順不同)などが良く使われているようですね。この中のいくつかは斑入りをもっており、上記の(3)のことを調べるには好都合だと思います。一般的には、アルコールによる色素の抽出やヨウ素による染色が容易な、薄くて柔らかい葉を選ぶ方が好都合であると言えます。また、単子葉類には糖葉のものが多いようですので避けられると良いのではないでしょうか。ともかく、予備実験をして、種々の植物について試みて見て下さい。
ところで、実際問題としては、実験方法が重要になると思います。この点に関しては、貴方の挙げられた①-④のうち、①は難しく、②では、たたきつけたろ紙にヨウ素液をつけることで観察することは可能だと思います(この場合も、漂白などの処置が必要かも知れません)。貴方の言われるとおり、③が最も一般的で、明快な結果が得られやすいと思います。④は手がかかりすぎるのではないかと思います。③の場合にも、短時間熱水に浸してから熱アルコールにつけるのが良いようです。要するに、再現性のある明快な結果を得るためには、葉の色素を良く抽出しておく必要があります。よい実習書を参考にして、先ずは、やって見て下さい。
アルミ箔や写真のネガで部分的に葉をさえぎって、同じ葉でも当たる光の強さによってデンプンの量が異なることを示すのも楽しい実験になるかと思います。
最近、貴方のご質問と殆ど同じ質問が、引き続いて寄せられており、それに対する回答がみんなの広場に載っていますので参考にして下さい。
みんなの広場へ下記の質問をお寄せ下さり有難うございました。
[回答]
最初に、こちらから問いかけをさせて頂きます。いろいろな植物について調べる目的は、(A)どんな植物の葉にもデンプンが蓄積していること示すことですか、それとも、(B)デンプンを蓄積する植物と蓄積しない植物があることを示すことでしょうか。言うまでもなく、自然の実態は(B)で、いわゆる「デンプン葉」と「糖葉」が区別されるわけですね。私の考えでは、小学校の段階で取り扱うのは、次の(1)-(3)程度になるのかと思います。(1)葉にデンプンが蓄積すること、(2)蓄積のためには光が当たる必要があること、(3)蓄積するのは緑の部分であること。もし、そうであるとしたら、デンプンを蓄積しやすい植物を選ぶことが必要になりますね。
実験書によると、アサガオ、インゲンマメ、シソ、ゼラニウム、ジャガイモ、ヒマワリ、クズ、コリウス、パイナップルミント(順不同)などが良く使われているようですね。この中のいくつかは斑入りをもっており、上記の(3)のことを調べるには好都合だと思います。一般的には、アルコールによる色素の抽出やヨウ素による染色が容易な、薄くて柔らかい葉を選ぶ方が好都合であると言えます。また、単子葉類には糖葉のものが多いようですので避けられると良いのではないでしょうか。ともかく、予備実験をして、種々の植物について試みて見て下さい。
ところで、実際問題としては、実験方法が重要になると思います。この点に関しては、貴方の挙げられた①-④のうち、①は難しく、②では、たたきつけたろ紙にヨウ素液をつけることで観察することは可能だと思います(この場合も、漂白などの処置が必要かも知れません)。貴方の言われるとおり、③が最も一般的で、明快な結果が得られやすいと思います。④は手がかかりすぎるのではないかと思います。③の場合にも、短時間熱水に浸してから熱アルコールにつけるのが良いようです。要するに、再現性のある明快な結果を得るためには、葉の色素を良く抽出しておく必要があります。よい実習書を参考にして、先ずは、やって見て下さい。
アルミ箔や写真のネガで部分的に葉をさえぎって、同じ葉でも当たる光の強さによってデンプンの量が異なることを示すのも楽しい実験になるかと思います。
最近、貴方のご質問と殆ど同じ質問が、引き続いて寄せられており、それに対する回答がみんなの広場に載っていますので参考にして下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2006-05-15
佐藤 公行
回答日:2006-05-15