質問者:
大学生
まこと
登録番号0074
登録日:2004-05-28
細胞の大きさがある程度以上大きくならないのはなぜですか?
細胞の大きさ
「まこと」さん
いくつかの考え方がありますが、わかりやすいものとして、
1)情報の供給量による制約、2)力学的な制約、があります。
1)細胞が生命活動を続けるためには、非常に多種類のタンパク質が常に働いており、それらタンパク質は、核にある遺伝物質DNAから、RNAを経て合成されます。核から発信されるこれらの情報は、遅延なく細胞の隅々にまで行き渡らなくてはなりません。このため、細胞はある程度の大きさより大きくはなれません。1メートル近くある神経細胞などの特殊化した細胞は、情報を伝えるための特別な装置(例えば、細胞内を拡散ではなく積極的に物質を移動させることが出来る輸送機構など)を備えています。
2)大きくなればなるほど、自分自身を支えたり、その形を保つことが困難になります。たとえば、素材は同じでも小さな泥団子より大きな泥団子の方が壊れやすい。このため、細胞はある程度の大きさより大きくはなれません。一般に植物細胞は動物細胞よりも大きくなりますが、植物細胞は、細胞壁と膨圧により、その形を保つことができます。
参考書:「ゾウの時間ネズミの時間」(本川達雄、中公新書、1992年)
いくつかの考え方がありますが、わかりやすいものとして、
1)情報の供給量による制約、2)力学的な制約、があります。
1)細胞が生命活動を続けるためには、非常に多種類のタンパク質が常に働いており、それらタンパク質は、核にある遺伝物質DNAから、RNAを経て合成されます。核から発信されるこれらの情報は、遅延なく細胞の隅々にまで行き渡らなくてはなりません。このため、細胞はある程度の大きさより大きくはなれません。1メートル近くある神経細胞などの特殊化した細胞は、情報を伝えるための特別な装置(例えば、細胞内を拡散ではなく積極的に物質を移動させることが出来る輸送機構など)を備えています。
2)大きくなればなるほど、自分自身を支えたり、その形を保つことが困難になります。たとえば、素材は同じでも小さな泥団子より大きな泥団子の方が壊れやすい。このため、細胞はある程度の大きさより大きくはなれません。一般に植物細胞は動物細胞よりも大きくなりますが、植物細胞は、細胞壁と膨圧により、その形を保つことができます。
参考書:「ゾウの時間ネズミの時間」(本川達雄、中公新書、1992年)
大阪大学
高木 慎吾
回答日:2007-07-27
高木 慎吾
回答日:2007-07-27