一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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ラクチュコピクリンについて

質問者:   会社員   立川みどり
登録番号0781   登録日:2012-08-25
レタスの中に含まれるラクチュコピクリンについてお伺いしたいと思います。

以前、この質問掲示板の中(登録番号0259)でラクチュコピクリンについての質問に対する回答がありました。その中で、

“主要な薬効成分はセスキテルペンラクトン類(炭素数15個の炭化水素、分子内エステル構造をもつ)でラクチュシン(lactucin)、デオキシラクチュシン(deoxylactucin)とラクチュコピクリン(lactucopicrin)が中心物質であり、ラクチュコピクリンが苦味の成分であると同時に、古くから知られていたレタスの鎮静作用の主成分であることが明らかにされました。今日では、レタス乳液やその薬効成分よりもレタスの煎じ汁を「睡眠障害」「不安症状」「小児の神経過敏症」などの療法として用いているようです。 ”

とあったのを拝見しました。

実際に民間療法の現場でラクチュコピクリンを使っているのでしょうか?
また、どのようなところで使われているのでしょうか?
立川みどり さん:

登録番号0259はレタスの成分に関するご質問でしたので調べたところ、古くから乳液に鎮静作用、催眠作用があり、阿片に似ていると信じられていた記録がたくさんあるため、その概要をお答えしたものです。1920年頃以降には医学的には余り評価されないようになり処方もされなくなったようです。しかし、その伝説的薬効作用を信ずる(あるいは利用する)ところもあるのでしょう、いまだに野生レタス乳液や葉の乾燥物が販売されています(ただし、西欧社会での話ですが)。
植物生理学の立場からお答えできるのはここまでで、どのような現場で使われたり処方されたりするかについては医療上の問題になりますのでお答えできません。
JSPPサイエンスアドバイザー
今関 英雅
回答日:2012-08-25
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