一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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はじめまして

質問者:   中学生   生物大好き
登録番号0817   登録日:2006-06-26
こんにちわ。
動物細胞と植物細胞の生体膜の違いってなにか教えてください。
“生物大好き” さん

説明の都合のために、まず、予備的な説明をさせていただきます。

動物や植物の細胞には、細胞を外界と隔てる「細胞膜」や、核・ミトコンドリア・ゴルジ体・葉緑体(植物細胞)・液胞(植物細胞に典型的)などの細胞内の小器官を細胞質から隔てる各種の膜など、多種類の膜があります。これらの膜は、総称して、「生体膜」と呼ばれます。

「生体膜」は、基本的には脂質とよばれる成分(油の一種)から出来ており、その中心的なはたらきは物質を通さないバリアー(障壁)となることです。ただし、このバリアーは完璧なものではなく、時として、油に溶けやすい物質や小さい物質を通す傾向があります。 以上の点において、動物細胞と植物細胞の生体膜に違いはありません。しかし、重要なことは、「生体膜」には膜の種類に応じて独特なタンパク質が含まれていることです。これらのタンパク質は、膜を介して特定の物質やシグナルを通過させることに深く関係しております。このため、「生体膜」は、その種類に応じて、独特なはたらきをもつことになります。動物細胞と植物細胞のはたらきに注目して、両者の「生体膜」の違いについて考えてみて下さい。また、この機会に、植物の「細胞壁」についても調べてみて下さい。

以上、直接お答えすることをせず、少し難しい回答になったかもしれません。更に分からない点がありましたら質問して下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
佐藤 公行
回答日:2006-08-17
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