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穂が5つに分かれているエノコログサというものはありますか。

質問者:   教員   kitokito
登録番号0903   登録日:2006-07-16
穂が5本あるネコジャラシ=エノコログサが見つかりました。
オオエノコロではないかというご指摘もありましたが、穂の大きさから見るとそうも思えません。
これについての情報を知りたいです。
他に例があれば見てみたいです。
ネコジャラシがたくさん生えている場所で1本だけ見つかったそうです。

http://rika2.seesaa.net/articl...

↑私のblogに写真と動画があります。
kitokito さま

 みんなの広場へのご質問ありがとうございました。頂いたご質問の回答を東京大学の塚谷裕一先生にお願いしました所、早速、以下のような回答をお寄せ下さいました。ご参考になるに違いないと思います。


kitokito 様
 ご質問を拝見しました。普通は子猫の尻尾のような猫じゃらしが、5つに分かれてしまうと、九尾の狐を思わせますね。
 猫じゃらし、ことエノコログサはイネ科の植物です。イネ科の穂は、トウモロコシの穂や稲の穂でもお分かりのように、本当は何度も枝分かれするのが基本形で、エノコログサのように、1本だけになっている穂は、それを省略した短縮形です。実際、エノコログサを品種改良して作られたと考えられている雑穀のアワは、穂が枝分かれします。今回発見されたものは、いわば先祖返りでしょう。うっかりして、枝分かれするのを省略しても良いことを忘れたのではないでしょうか。やはり穂が単純化したオオバコでは、枝分かれする穂を持つ系統もあり、その性質が遺伝します。それと同じように、遺伝すればおもしろいでしょうが、たくさんある中の1枝だけだとすると、おそらくはケアレスミスでしょうから、遺伝はしないでしょうね。
 ちなみにエノコログサの穂に着いているつぶつぶは、それぞれが1つの果実です。よく見ていただくと、その柄が、いわば2段構造になっているのもわかるでしょう。本当はもう一個、果実が付いていても良いのではないかな、という形になっていませんか。芒のような毛が出ているところです。あれは、穂を短縮する際、1つの柄にもう1個ついていた花も省略してしまった名残です。そんなことを念頭において、エノコログサの穂をルーペで見てみると、これもなかなかおもしろいと思います。

塚谷 裕一(東京大学大学院理学系研究科)
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡弘郎
回答日:2006-07-18
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