一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

植物Q&A

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白爪草の気孔

質問者:   中学生   ゆき
登録番号0913   登録日:2006-07-21
白爪草の気孔を顕微鏡で見たくて、下記の方法でやってみたのですがどのようなものが白爪草の気孔なんでしょうか?

方法
1. 葉にマニキュアを塗る
2. 乾いたらテープではがす
3. スライドガラスにはさみ顕微鏡で見る

丸くてぷつぷつしている細胞みたいなのわ見えるのですがそれが気孔かどうかわからないんです
ゆき さま
 みんなの広場へのご質問ありがとうございました。ご質問を拝見した時、途方にくれました。レプリカ法での気孔の観察はかなり慣れている筈ですが、丸くてぶつぶつしたものを見たことがなかったからです。そこで、スーパーでマニキュアを買い、途中でシロツメクサの葉を摘み、昔勤めていた大学に行き、顕微鏡でゆきさんと同じ手順で作成したレプリカ(マニキュア膜)を観察してみました。確かにゆきさんのおっしゃる通り、丸いぶつぶつしたものが見えましたが、気孔も表皮細胞も見えませんでした。シロツメクサの葉は薄いので、直接顕微鏡で観察しても気孔を見ることは出来ます。はっきりとは見えませんが、気孔がどのくらいの大きさの物でどんなものかは判ると思います。また丸いぶつぶつが気孔に較べてすごく小さいことも判ると思います。結論から言いますと、丸いぶつぶつはマニキュアの膜の葉に接した面でなく、葉に接しなかった面にあるものです。マニキュアを厚く塗り過ぎたため丸いぶつぶつに気孔が隠されてしまったのだと思います。膜を剥がすのが難しくなるかも知れませんが、マニキュアをそのまま使わずに、除光液で薄めて使うと薄い膜が作れます。先の尖ったピンセットを使えば、セロテープを使わずに剥がせます。またマニキュア膜の葉の裏面に接していた面をスライドグラスに接するように置くと、丸いぶつぶつを見ることになるので、葉の裏面に接していた面は上に向けておきましょう。こんな方法でも気孔が見えなかったらまた質問して下さい。
JSPPサイエンスアドバイザー
柴岡 弘郎
回答日:2006-07-25