夏姫さま

　前回の回答に関連してのご質問ありがとうございました。夏姫さんの熱心さには驚かされましたが、東山先生も夏姫さんに負けずに熱心に回答をお寄せ下さいました。東山先生ご薦めておられるように“植物の発生学”から始められたらいかがでしょう。


東山哲也先生からの回答

アミーキ（M. J.-B. Amici）の自伝や偉人伝などは存じませんが、植物の生殖の研究史については以下の書籍で知ることができます。
１．植物の発生学　植物バイオの基礎,　S.S. Bhojwani & S.P. Bhatnagar 著,足立泰二・丸橋　亘 訳,　講談社サイエンティフィック,　1995年
２．An Introduction to the Embryology of Angiosperms, P. Maheshwari 著, McGraw-Hill Book Company, 1950年

２のほうは古い本で絶版になっておりますし、見つけるのが難しいかも知れません。以下の研究機関には蔵書があるようです。
茨大農 分 479::5 000104167
科博 植図 471.2/Ma29 2500011398
科博 筑園 471.2/Ma29 2500017255
宮教大 890620442
京大理 植物 Mor||96||1 899836
九大 農 ウ//142 068342480020891
佐大 図 479-Ma 29 127087854
阪教大 図 581||Ma Y8763374
阪市大 理 471.4//M 00014018287
阪府大農 479 90002828521
山形大 479//INT 119035183
自機構岡崎 図 471.2/In 9990528821
神大総合国際 479-0-M 061000028490
静大 図 479/MA29 1001929502
帯畜大 図 479 011979
東大農 図 613.79:Ma29 5009366740
独協大 図
富大 図 479||M27 E2265
北大農 図書 DC16:581.3/M277 0022398750
名大農 農 463.8||M 40083425

英文ですが、1950年以前の植物の生殖研究については大変よくまとめられていて、古い仕事を知る上で、とても参考になります。
アミーキの顔写真（絵？）も出ています。

また、アミーキの花粉管発見について記載されている論文は次の通りです。
Amici, M. J.-B. (1824) Observations microscopiques sur diverses especes de plantes. Annales des Sciences Naturelles 2, 41-70.
残念ながら日本には無いようで、英国図書館 (The British Library)などからコピーを取り寄せる必要があります。
またフランス語の論文です。

まずは最初の１の書籍で興味を深めていただけたらと思います。

東山　哲也（東京大学）