ゼニゴケにおける発芽と無性芽休眠の協調的制御
休眠は、植物が不利な環境を生き抜くために重要だが、コケ植物のクローン繁殖体(無性芽)におけるその制御機構は十分に明らかになっていない。芳村、加藤らは、ゼニゴケにおいて、bHLH型転写因子のMpHYPNOSが無性芽休眠の中心的な制御因子であることを明らかにした。MpHYPNOSは、ABA非依存的に細胞周期を抑制することで発芽を抑える一方、ABA依存的に乾燥耐性を高めることを示した。この二重の制御機構は、陸上環境への適応として休眠がどのように進化してきたのかを理解する手がかりとなる。
芳村 那美
芳村那美は博士課程の学生で、植物の休眠を制御する分子メカニズム、起源、および進化に関心を持っている。ゼニゴケを実験モデルとして用い、栄養繁殖器官の休眠に関する研究を行ってきた。特に、植物の陸上環境への適応と関連して、休眠を制御するメカニズムがいかに進化したのかという点に興味をもって研究を進めてきた。研究以外の時間には、音楽鑑賞やスポーツ観戦を楽しんでいる。