ノーベル医学生理学賞を受賞したジャック・モノー(1910-1976)による世界的なベストセラー『偶然と必然』は,どう紹介され,どう変容しながら読み継がれてきたのか.本書はその内容を原著から丁寧に読み解き,モノーの思想を時空間的広がりのなかに位置づけ,今日的課題でもある進化や人間存在の意味について考察する.