ご挨拶

東北地方太平洋沖大規模地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます。

さて、日本植物生理学会第53回年会を、前回の東北大会に続いて京都で開催することになりました。このような有意義な学会を、15年ぶりに学会との縁も深い京都で開催できますことを、光栄に思います。会期は3月16日から18日までの3日間、会場は京都産業大学を予定しております。まだまだ震災の影響が各地に残り、気の休まらない日々が続いておりますが、誠心誠意、皆様をお迎えいたしますので、どうかよろしくお願いいたします。

植物科学は、生命の仕組みを解き明かしたいという欲求に基づく基礎科学の側面と、今世紀の大きな課題である環境・食料・健康問題を解決する科学技術の側面を持ちます。昨今では、国の科学技術政策にも植物科学が様々な形で取り上げられ、今後のさらなる発展が大いに期待されます。日本の植物科学はすばらしい成果をあげておりますが、日本植物生理学会はその中核の役割を果たしてきました。英文誌 Plant and Cell Physiology の刊行とともに、年会開催は学会の活動の2本の大きな柱の一つです。仙台年会委員会の方々の大変なご努力にも関わらず、昨年度の年会が実質的に中止(年会は成立)となってしまったことはまことに残念でありましたが、事前参加登録者だけでも1,500名を超えていたと聞いております。このことは、日本植物生理学会の活動がいかに活発であるかを端的に示しております。京都年会におきましても、できるだけ多くの会員の皆様の参加と、活発な議論をお願い申し上げます。

年会会場となる京都産業大学は、京都市の北の山裾に位置し、開放的なキャンパスが印象的です。京都駅から少し離れていることでご迷惑をおかけする点もあるかと思いますが、ご容赦ください。本年会では、これまでの年会に引き続き、高校生発表などを通じた後身の育成、さらなる年会の国際化の推進に努めたいと思いますのでご協力、よろしくお願いいたします。また、懇親会についても、より多くの方が気軽に参加できるよう考えております。

この年会を一層有意義な大会にするためにも、多くの会員の皆様のお越しを、年会準備委員一同、心からお待ち申し上げます。

第53回日本植物生理学会年会
年会委員長 長谷 あきら