一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

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頂芽優勢及び側芽について

質問者:   高校生   トマト煮
登録番号5779   登録日:2023-11-13
先日学校の授業で頂芽優勢について学びました。その際に側芽について少し疑問を抱いたのですが、頂芽優勢という複雑な仕組みを持つくらいなら側芽を無くすか減らす方が良いのではないかと考えました。
しかし、実際に頂芽優勢が存在することから、自分なりにその理由を考えてみたのですが、自然界において頂芽がなんらかの要因によって失われた場合、失われた場所から茎頂分裂組織が再生するのは難しいため(茎頂分裂組織は胚発生の過程で作られると聞いたので、頂芽が取り除かれた場所からまた茎頂分裂組織が新たにできることは難しいと考えました。)、側芽からまた新たに上へ伸ばす必要があり、それによって側芽の存在に必要性が生まれるのではないかと考えました。
以上の考察を経てさらに疑問を持ったのは、頂芽が失われた際、側芽から新たに成長することから側芽にも茎頂分裂組織と同じ組織が存在すると思うのですが、それはどのようにして形成されるのかということと、仮に最も下に位置する側芽がある茎から上が全て失われてしまった場合(全ての側芽がなくなってしまった場合)どうなってしまうのかということです。
誠に無知であり、拙い質問内容ですが、よろしければこの考察が正しいかどうかということと、最後の2つの質問についてお答えいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
トマト煮さん

Q&Aコーナーへようこそ。歓迎いたします。
「頂芽優勢」のことは大体勉強なさっておられうようですが、本コーナーで登録番号4158の回答(https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=4185)を読んで下さい。ご質問の一つ目の疑問への答えが得られるとおもいます。茎軸の最下部の節(一番下にある側芽を含む)の下で茎を切除すると、その個体は枯死するでしょう。葉もなくなるわけですから成長が継続できません。もっとも、残った植物体の一部に潜伏芽(本コーナーで検索してください)があるとすれば、それから新しいシュート(葉条、茎)が成長を始めるかもしれません。
勝見 允行(JSPPサイエンスアドバイザー)
回答日:2023-11-16
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