一般社団法人 日本植物生理学会 The Japanese Society of Plant Physiologists

2026 vol67 (10)

Plant & Cell Physiology

2026 vol67 (10)

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Plant & Cell Physiology

薬用植物において、ストレス適応と特化代謝がどのように調節されているかを理解することは、ストレス耐性や植物の品質を向上させる上で重要である。Liらは、高山に生育する薬用植物 Herpetospermum pedunculosum のAP2/ERF転写因子ファミリーを解析し、塩ストレス耐性を正に制御する転写因子HpERF144を同定した。HpERF144 の発現を抑制すると塩ストレス感受性が高まる一方、過剰発現によって塩ストレス耐性が向上し、リグニンおよびリグナンの総蓄積量が増加した。さらに、DAP-seqおよびデュアルルシフェラーゼアッセイにより、HpERF144とフェニルプロパノイド関連遺伝子との間に制御関係がある可能性が示された。本研究は、薬用植物におけるストレス応答とフェニルプロパノイド代謝の協調的な制御機構について、新たな知見を提供するものである。

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今月の第一著者

脱黄化に伴う子葉の健全な緑化

立花諒 は、日本学術振興会 (JSPS) 海外特別研究員として、英国ケンブリッジ大学植物科学科に所属する博士研究員である。2025年に京都大学で博士号を取得し、光および植物ホルモンシグナルによるクロロフィル生合成と色素体発達の制御機構について研究を行っている。現在は、植物が環境変化にどのように応答するのかという問題に関心を持ち、特に光合成と葉緑体の発達に着目して研究を進めている。また、Plant and Cell Physiology (PCP) のBudding Editorも務め、若手植物科学研究者を支援する活動にも携わっている  

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